
太陽光発電と蓄電池の仕組み・容量の選び方
太陽光発電と蓄電池を検討するときは、発電容量を示す「kW」と、ためられる電力量を示す「kWh」を分けて考える必要があります。設備を大きくすれば有利になるとは限らず、自宅の電力使用パターンに合わせることが重要です。
太陽光発電は昼間の電気をつくる設備
太陽光パネルが発電するのは主に日中です。発電している時間帯にエアコン、冷蔵庫、洗濯乾燥機、エコキュートなどで電気を使えば自家消費となり、余った分は売電できます。
一方、夕方から夜に電気を多く使う家庭では、太陽光だけでは昼間に余剰電力が生じやすくなります。ここで蓄電池を組み合わせると、昼間の余剰電力をためて夜に利用するという選択肢が生まれます。
蓄電容量は大きければ良いとは限らない
家庭用蓄電池には5kWh前後から10kWhを超えるものまでさまざまな容量があります。たとえば京セラのEnerezza Plus IIは5.7kWh、11.4kWh、17.1kWh、ニチコンの現行ラインアップにも7.4kWh、9.9kWh、14.9kWhなど複数の容量があります。
ただし、毎日3kWh程度しか余剰電力がない家庭に大容量蓄電池を設置しても、容量を十分に使い切れない可能性があります。反対に太陽光の発電量が多く、夜間の消費量も多い家庭では、容量が小さすぎると余剰電力を十分に蓄えられません。
単機能・ハイブリッドなど構成の違いを確認
すでに太陽光発電を設置している住宅では、蓄電池用のパワーコンディショナを追加する単機能型が候補になります。太陽光と蓄電池を同時に導入する場合は、1台のパワーコンディショナで両方を制御するハイブリッド型もあります。
既存の太陽光設備ではパワーコンディショナの年数も確認したいところです。太陽光発電協会では、太陽電池モジュールは20年以上、パワーコンディショナは10~15年が耐用年数の一つの目安とされています。既設パワコンが交換時期に近い場合は、蓄電池導入と同時にシステム全体を見直す考え方もあります。
停電対策を重視するなら給電範囲も比較する
蓄電池には、停電時にあらかじめ決めた一部の回路へ電気を送るタイプと、住宅内の広い範囲へ給電できるタイプがあります。エアコンやIHなど200V機器を停電時にも利用したい場合は、対応する機器や最大出力の確認が必要です。
そのため蓄電池は、「何kWhためられるか」だけで比較するのではなく、実効容量、出力、太陽光との接続方式、停電時の給電範囲、保証期間、設置スペースまで含めて比較すると選びやすくなります。
次ページでは、実際に高額な設備費を回収できるのか、電気代・売電・補助金を使った考え方を具体的に整理します。
