一度に購入するか時期を分けるか
余裕資金があっても、全額を同じ日に投資する必要はありません。一括購入と分割購入には、それぞれ異なる特徴があります。
一括購入の特徴
一括購入後に株価が上がれば、投資した資金全体で値上がり益を得られます。また、配当の権利を得られる時期までに購入できれば、保有株数に応じた配当を受け取れる可能性があります。
一方、購入直後に株価が下落すると、投資資金全体に含み損が発生します。購入価格を分散できない点が注意点です。
時期を分けて購入する特徴
購入時期を数回に分ければ、最初の購入後に株価が下がったとき、より低い価格で追加購入できる場合があります。高値で全額を購入するリスクを抑えやすくなります。
ただし、最初の購入後に株価が上がり続ければ、後から購入する価格は高くなります。分割購入は利益を保証する方法ではなく、購入時期の偏りを抑える方法です。
電力会社株だけに集中しない資産配分
複数の電力会社株を購入しても、燃料価格、為替、エネルギー政策など共通の要因で同時に株価が下がる可能性があります。会社を分けるだけでなく、業種も分けることが重要です。
預金を残す
株価が下落しても、生活費を預金で賄えれば、急いで株式を売る必要がありません。預金は投資の機会を逃す資産ではなく、生活と投資を安定させる役割があります。
異なる業種の株式と組み合わせる
通信、食品、金融、医薬品など、電力とは異なる要因で業績が動く企業を組み合わせる方法があります。
ただし、銘柄数を増やすほど管理項目も増えます。決算や配当を継続して確認できる範囲で保有します。
投資信託やETFを利用する
一つの商品で多数の企業へ分散できる投資信託やETFを組み合わせる方法もあります。個別の電力会社株を一部保有し、資産の中心は幅広い市場へ分散する考え方もできます。
投資信託には信託報酬などの費用があります。投資対象、運用方法、費用を確認して選びます。
電力会社株の購入後に確認したいこと
株式投資は、購入した時点で終わりではありません。電力会社の経営環境は変化するため、当初の投資理由が維持されているかを確認します。
- 四半期決算と通期業績予想
- 予想配当金と配当方針の変更
- LNG、石炭、原油などの燃料価格
- 円相場と支払利息
- 原子力発電所や火力発電所の稼働状況
- データセンターや工場の新設計画
- 設備投資額と有利子負債
株価が下がったときの対応を事前に決める
電力会社株を購入する前に、どのような場合に保有を続け、どのような場合に売却を検討するかを考えておくと、株価下落時に感情だけで判断しにくくなります。
株価が下がったという理由だけで売る必要はありませんが、業績悪化、財務悪化、減配、重大な設備問題などによって、当初の投資理由が崩れた場合には見直しが必要です。
反対に、株価が下がったからという理由だけで買い増すことにも注意が必要です。会社の利益や財務が悪化している場合、以前の株価まで戻るとは限りません。
50代から電力会社株へ投資する際は、大きな利益を短期間で狙うよりも、生活資金を確保しながら無理のない金額で始めることが大切です。預金、電力会社株、異なる業種の株式、投資信託などを組み合わせれば、資産を増やす可能性と守る役割を分けて考えられます。
※1 金融庁「NISAを知る」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/
※2 日本取引所グループ「売買単位」
https://www.jpx.co.jp/equities/trading/domestic/03.html





